コペンのエアコンはやや効きが悪い。それを改善する手段として、エンジンルーム内のエアコン配管を断熱材でくるむという方法がオーナー達によっておこなわれている。エバポレーターからコンプレッサーに戻る低圧配管に断熱材をつけて改善されたという報告がいくつも上がっている。しかしこの件、賛否が両論で無駄だとかという意見も多い。理論的なところで、コンプレッサー後に高圧高温になるからやっても無駄ということらしい、
そこで実際にどうなのかを実験してみることにした。
aircon

断熱材ありなしで数日間のテストをおこなった。効果の差をみるために、断熱材なしで夕方、断熱材ありで正午近くでの比較データをとっている。 気象予報での最高気温はいずれも26~28℃程度だが、日照の面では差がでている。特に断熱材あり2のデータは測定初期吹きだし温度が60℃を超え、断熱材なし2は夕方のため35℃程度となっている。
評価は、エンジンONをして1分後の吹き出し温度を測定、2分でエアコンON、6分でOFFをして温度を記録している。車は静止している。外気導入、風量は2である。
sokutei

結果は下のグラフ。
エアコンテスト
どのデータもエアコンを入れるとすぐに温度が下がり始め、5~6分で下降が飽和してくる。エアコンを切るとある一定の温度でしばらく落ち着く傾向にある。
このデータから断熱材ありなしで違いがはっきりと見られる。特にエアコンをいれて1分間の冷却速度に違いがでている。エアコンを入れる前の温度が高くても低くても、断熱材ありのほうがグラフの傾きがなしのものより立っている。条件が異なっても、傾き角度がありなしのそれぞれのグループで全く同じとなった。
以上からすると断熱材の効果はある。さらに走行時にはもっと差が出るかもしれない。
冷媒の熱力学だけでなく、冷媒が流れる配管やエバポレーターなどの冷媒以外の因子の影響を受けているのかもしれない。
明日再度断熱材をまきなおして様子を見てみたい。