1年前から少しずつ部品を集め、昨年末に電源部を製作していたバイポーラ版お気楽でないアンプなのだが、その後は放置していた。一番コストがかかるケースの購入に二の足を踏んでいたからだ。年が明けてエイヤーの気持ちで、ケースを注文(15,000円くらいした)、2週間前からケースの加工を開始した。
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 いつもはプロクソンのフライスで加工したのだが、動力系が力不足なので知り合いのボール盤を借りて加工してみた。やはり道具は重要。なんの苦労もなく加工が完了した。
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とりあえず、スイッチ、入出力端子などをつけて仮組み。特に問題なさそうだ。
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トランス、整流回路、アンプ基板などを取り付け。基板の取り付け穴がいつもように微妙にずれて、4本中3本でしか固定できなかった(^^;; 。
ここからは一気に組み上げていく。1時間ほどでほぼ配線が終了。
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電源にはまだアンプ基板を接続していない。
ここからは慎重に作業する必要がある。まず、配線の再チェック。
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L側の出力が逆配線。OUTとGNDを入れかえ。
一通りチェックしたので、片チャンネルずつ動作を確認していく。バイアス調整用VRを左いっぱいに回して電流を最小にしておく。
まず、右チャンネルから。
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電源を2秒ほどさっといれて切ってみる。特に熱くなるようなパーツはない。基板上のLEDも点灯している。バイアス測定部にテスターを取り付けて、電圧を見ている。最小で36mVの電圧。電流は160mAほどになる。いきなり高い値かと思ったが、これ以上小さくできないので、このまま調整を進める。オフセットもなんとか調整できるが、ふらつきが大きい。ドリフト気味だが、1時間くらいすれば落ち着くかも。
次に左チャンネル。
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右チャンネルと同じように調整。こちらはバイアスを右よりも小さく調整可能だった。
さて、音声信号を入力して、スピーカーから音を出してみよう。スピーカーはJBLのControl1を使用。結線を終えて、電源オン。特にボンという音もせず、すぐに音がスピーカーから出てきた。左右共に音がでるのを確認。
左右の電源用配線をまとめて、電源に接続し直す。
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改めてスイッチオン。左右から音が正常にでた。ん、まてよ。ケース内からブーンという音が・・・。どうもトランスが鳴っているようだ(T ^ T)。いろいろ配線などを確認したが、原因はわからず。ケースの蓋を閉めると低音で結構響く。
がっくりして肩を落としてしまった。3万円くらいの出費をしているのでダメージは大きい。しかし、家の電源環境も考えて、電源コードを別のタップに差し替えてみる。すると・・・
見事にブーンという音は消えて、静かになった。家の上にある高圧線ととぐろを巻いたタップの配線が影響したのだろう。ああ、よかった。
さて、ハムがなくなったので、バイアスを200mAまでアップ。終段トランジスタはほのかに暖かいくらい。まだまだいけそう。ドライバーも思ったほど熱くはならなかった。ヒートシンクが効いているのか。
最後にもう一度配線を確認。
あ、電源からアースを落とすのを忘れていた。電源のGNDとケースの電位を測ると、AC2.4Vの電圧が出ていた。応急処置としてミノムシクリップでアースすると0Vになった。
いまからしばらくエージングをして、オフセット調整を進めていく。
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1時間以内だとまだドリフトしているようだが、そこそこ落ち着きそうだ。
出力側にZobelフィルタを付けていないので、早々にパーツを調達するつもりだ。

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顔もそっけないので、もう少しなんとかしたい。真ん中のLEDは青、スイッチも青に光るのだが、まだ専用電源を実装していないので、これも近々光るようにする。

鳴らすまでドキドキのアンプ製作だが、今回はなんとかうまくいった。おそらく自作はこれで最後?にするつもり。MOS−FET版とバイポーラ版のアンプ、果たしてどちらがメインアンプになるかは、来週以降の聴き比べで決定。